仕様書の雛形とアーキテクト責任

仕様書が曖昧になる要因に雛形の不備がある。

例えばオブジェクト指向設計に於いてはクラス仕様書は必須である。所がクラス仕様書の雛形がない現場もある。そのような現場ではしばしば他の仕様書の雛形が代用される。勿論出来ないことはないことはない。だが雛形というのはあればいいというわけではない。設計に合った形式でなければ歪みが起きる。歪みは曖昧な(若しくは誤った)表現となる。

曖昧になる要因は他にもある。ガイドラインがないこともそのひとつだ。いくら雛形が優れていてもガイドラインがないか、有っても表現が難解であれば、仕様書の表現レベルはバラバラとなる。

であるから、クラス図の雛形が無ければ作るしかない。それをしなければシステム品質は確保出来ない。

開発が遅れる主要因は技術者の迷いである。迷いは技術者が既存の雛形では対処出来ない時に起きる。回避するには、バリエーション豊富な仕様書の雛形とそれを利用するガイドラインを用意する必要があり、これを用意する責任はアーキテクトにある。