オブジェクト指向入門という本

ここで、オブジェクト指向が禁止なら継承もできないのか、のように、裏返せば継承つかったらオブジェクト指向のような認識であるなら、メイヤーの「オブジェクト指向入門」2冊を隅から隅まで読んで出直すべきだ*1

そこまで云うのであればこの人はその2冊を隅から隅まで読んだのだろうか。
というか、文の意味がよく分からない。継承はオブジェクト指向原語特有の機構である。使い方の善し悪しはあるが、継承を使ったプログラムはみなオブジェクト指向であるというのが私の認識であるからだ。
では継承の善し悪しとは何か。
バートランドメイヤーによればよい継承とは「OCP(開放閉鎖の原則)を守った継承」である。OCPはメイヤーがオブジェクト指向入門で説明しているので詳細をここでは書かない。この本のOCPに関する章を一読してほしい。高価な本なので学生なら大学の図書館で借りてくるのがいいだろう。ボブマーチンがアジャイルソフトウェア開発の原則で説明しているOCPとの違いを確認しながら読んでみると面白い。
 
ただしこの本は入門書とありながら入門書と呼べないほどに難解である。おそらく著者が大学の講義で使っている(た)教科書である。理解するにはある程度の数学知識が必要で、学生の頃に数学が得意ではなかったという方は苦労するだろう。